メルシー(Merci)だけじゃ足りない?フランス流・お礼の言葉のバリエーションと返し方
フランス語を一語も知らない人でも知っている言葉、それが merci(メルシー)です。でも実は、メルシーには強さの段階があり、返し方にも作法があります。
パリでデザインスタジオを営む私たちBeurre Confitureが、お礼の言葉の使い分けをお伝えします。これを知っていると、フランス旅行の会話が一段なめらかになります。
メルシーの段階。感謝の強さで使い分ける
- Merci(メルシー)=ありがとう。日常の基本形
- Merci beaucoup(メルシー・ボクー)=どうもありがとう。丁寧の定番
- Merci mille fois(メルシー・ミル・フォワ)=直訳「千回ありがとう」。心からの感謝
- Merci infiniment(メルシー・アンフィニマン)=「無限にありがとう」。最上級
千回、そして無限。感謝をインフレさせていく発想が、いかにもフランス語らしいところです。
発音の注意をひとつ。「メルシー」の r は喉の奥を軽く擦る音ですが、日本語の「メルシー」でも十分通じます。大切なのは、相手の目を見て言うこと。フランスでは、目を合わせない挨拶は挨拶と見なされません。
お礼を言われたら?返し方の3段階
日本語の「どういたしまして」にあたる表現は、場面で使い分けます。
- Je vous en prie(ジュ・ヴザン・プリ)=丁寧な「どういたしまして」。店やフォーマルな場で
- De rien(ドゥ・リアン)=「なんでもないよ」。友人同士のカジュアルな返し
- Avec plaisir(アヴェック・プレジール)=「喜んで」。感じの良さ最上位。南仏でよく聞く返しです
断るときの merci
意外と大切なのがこれ。Non merci(ノン・メルシー)=「いいえ、結構です」。merci を添えるだけで、断りが柔らかくなります。カフェでおかわりを勧められたら、笑顔で Non merci。それだけで角が立ちません。
ありがとうを、かたちにする
フランスでは、感謝を言葉だけでなく小さな贈り物にして渡す文化が根付いています。ディナーに招かれたら花かワインを一本。手ぶらは無作法、でも高価すぎるのも無粋。気持ちの釣り合いが美学です。
誰かに「メルシー」を伝えたいとき、人気のアイテムを一緒に見ながら「相手が選べる贈り物」にするのは、押し付けない感謝のかたちとして、とてもフランス的だと思っています。
まとめ
- メルシーには段階がある:merci → beaucoup → mille fois → infiniment
- 返し方は3種:Je vous en prie(丁寧)/De rien(気軽)/Avec plaisir(感じ良く)
- 断るときは Non merci で柔らかく
- 目を見て言うことが、どの表現よりも大切
挨拶の言葉については、「Bonjour, monsieur」のマナーもあわせてどうぞ。
