ジュテーム(Je t'aime)の意味とは?「ジュテーム・ビアン」と言われたら要注意な理由
フランス語を一語も知らない人でも、この言葉だけは知っています。Je t'aime(ジュテーム)。世界でいちばん有名な愛の言葉です。
ただ、この言葉の「正しい重さ」と「落とし穴」は、意外と知られていません。パリでデザインスタジオを営む私たちBeurre Confitureが、ジュテームの本当の使い方をお伝えします。
ジュテーム(Je t'aime)の基本の意味
- je(ジュ)=私は
- t'(トゥ)=あなたを(te の省略形)
- aime(エーム)=愛する(動詞 aimer)
つまり「私はあなたを愛している」。発音は「ジュ・テーム」。フランス語でもっとも重く、もっとも美しい三音節です。
落とし穴:bien が付くと、愛が軽くなる
ここがこの記事の核心です。Je t'aime bien(ジュテーム・ビアン)は、直訳すれば「とてもあなたを愛している」に見えます。bien は「よく、とても」という強調の単語だからです。
ところが実際の意味は「あなたのこと、(友達として)好きだよ」。恋の告白に対して Je t'aime bien と返ってきたら、それは残念ながら、やんわりとしたお断りです。
強調したはずの一語が、愛を友情に格下げする。フランス語学習者が最初に驚く現象のひとつです。理由はシンプルで、Je t'aime はそれだけで完成された最大級の表現だから。何かを足した瞬間、「本気の愛ではない」という信号になるのです。
aimer と adorer の不思議な関係
もうひとつ面白いのが J'adore(ジャドール)との関係です。adorer は本来「崇拝する」という、aimer より強い動詞。ところが人に対して使うと、これも愛より軽くなります。
- J'adore ce café !(このカフェ、大好き!):物や場所には絶賛
- Je t'adore(ジュ・タドール)=「あなたって最高!」:友情の表現
- Je t'aime=愛の告白。これだけが特別
物には adorer、人への愛には aimer を裸で使う。この使い分けさえ覚えれば、フランス語の愛情表現はもう迷いません。
フランス人は、いつジュテームと言うのか
映画の印象から「フランス人は毎日ジュテームと言う」と思われがちですが、実際は人によります。毎朝言う夫婦もいれば、ここぞという時だけの人も。共通しているのは、言葉にすることを照れないこと。電話の最後、出かける前、おやすみの前。短い一言を惜しまないのがフランス流です。
ちなみに、恋に落ちるその瞬間についてはクー・ド・フードル(雷の一撃)の記事で、恋する人に世界がどう見えるかはラ・ヴィ・アン・ローズの記事でご紹介しています。
使い方・例文
Je t'aime, tu sais.(ジュテーム・テュ・セ/愛してるよ、知ってるだろうけど)
Moi aussi, je t'aime.(モワ・オスィ・ジュテーム/私も、愛してる)
返し方はこの Moi aussi(私も)が定番。Merci だけで返すと、少し気まずい空気が流れます。
まとめ
- ジュテーム(Je t'aime)=「愛してる」。フランス語最大級の愛情表現
- Je t'aime bien は「友達として好き」。bien が付くと愛が軽くなる
- 人への J'adore も友情止まり。裸の Je t'aime だけが愛の告白
- 返事の定番は Moi aussi, je t'aime(私も愛してる)
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